コロナ時代に選ばれる地域となるには
コロナ時代に選ばれる地域となるには
日本海新聞 読者の広場 私の視点(2020.6.29掲載)
新型コロナウイルスの感染に歯止めがかからない大都市圏から地方への移住希望者が増えると新聞紙上で論じられている。
この流れを鳥取に引き寄せるには、官民が連携して困難を乗り越え取り組みを進める必要がある。
まず、3密を避けた新しい生活様式を日常生活から企業活動まであらゆる場面で徹底し、自分達だけでなく大都市圏からの来訪者・移住者に安心してもらうことは基本だ。
感染の危険に敏感な人は、生活基盤の安心安全を重視するので、災害に強い地域づくりの成果を分かりやすく伝えることが必要だ。
さらに、医療・福祉・教育の一層の充実が日常生活の安心につながる。
これは、少子高齢化が進む現在、私達住民にとっても最も大切だ。
また、コロナ時代には、インターネットを活用したテレワークなどのデジタル化が急速に進む。
地域における情報基盤を最高度に整え、どこでも誰でも全く不自由がなくパソコンやタブレットなどが使える環境を急いで整備しよう。
鳥取が日本一のデジタル先進県になれば、強烈なインパクトになる。
鳥取市は、「住みたい田舎ベストランキング」では高い評価を得てきているが、大都市圏の人々を引き付ける鳥取市独自の魅力の発信が不足している。
多様で奥深い歴史・伝統・文化の魅力、国立公園も里山の自然も身近に親しめる魅力は、大いに説得力がある。
また、既に懸案となっている街づくりの課題、①市役所旧本庁舎跡地の活用を含む中心市街地の再生、②スクランブル交差点化を含む鳥取駅の北口一帯の再整備、③シネコンの立地を制限している市の建築規制の解除などの早急な解決は、鳥取市のまちの魅力につながると思う。
(竹内功 記)